ポラロイドフィルムの取り扱いについて

現在のポラロイドフィルムについて

2008年2月、ポラロイド愛好家を落胆させたポラロイドフィルムの製造中止の発表。
しかし、2010年2月、世界各地での熱心な存続活動を受け立ち上がった「The Impossible Project」がフィルムの開発・再生産を開始しました。発売当初は、品質に多くの問題を抱えていましたが、新しいフィルムが登場するたびに改善され続けており、品質はかなり高まってきました。
「The Impossible Project」により、2017年秋に「Polaroid Originals」として復活を果たしました。
数え切れないほどの芸術家を魅了したPolaroidブランドは、2020年3月「Polaroid」というブランドに統合されました。

現在のポラロイドフィルムは、従来のPolaroidのフィルムを製造していたオランダの工場で生産しているため「規格」は同じですが、現像の仕組みから撮影結果まで、全く別のもので、光、湿度、温度、あらゆる自然環境に影響を受ける、とても繊細なフィルムです。撮影時などは、下記の注意事項をご確認の上、特性を生かし、これからもポラロイドカメラを楽しんで下さい。

発売中のフィルムについて

現在発売しているフィルムは大きくわけて「低感度フィルム」と「高感度フィルム」の2種類あり、それぞれに「カラー」と「モノクロ」があります。またフレームのカラーバリエーションもあり、コラボフィルム・限定生産フィルムなども不定期でリリースされています。

  • 低感度フィルム

    低感度フィルム / FILM FOR SX-70

    「SX-70」及び「SX-70 BOX type」で使用可能なフィルムです。カラーの現像時間は約10〜15分、モノクロの現像時間は約5〜10分です。

  • 高感度フィルム

    高感度フィルム / FILM FOR 600

    「SLR680/690」及び「600 BOX type」で使用可能なフィルムです。NDフィルターを使用すれば「SX-70」でも使用可能です。カラーの現像時間は約10〜15分、モノクロの現像時間は約5〜10分です。

撮影後のケアについて

現在のポラロイドフィルムは、従来のPolaroidのフィルムを製造していたオランダの工場で生産しているため「規格」は同じですが、現像の仕組みから撮影結果まで、全く別のもので、光、湿度、温度、あらゆる自然環境に影響を受ける、とても繊細なフィルムです。特に「遮光」と「乾燥」はとても重要ですので必ず取り入れてください。

  • 遮光

    撮影後のフィルムに光が当たらないようにしてください。特に撮影直後(現像液がブルーの状態のとき)はとても重要です。遮光を忘れてしまうと「赤っぽい仕上がり」になったり「白っぽい仕上がり」になるので注意してください。

  • 乾燥

    現像が上がった写真の質感を保つためには、現像済みのフィルムを乾燥させることが必要です。特に湿気の多い季節は、現像液が劣化し、変色したりする場合があります。撮影後は、市販の乾燥剤と一緒に保管し、劣化を少しでも防ぎましょう。

Tips|白っぽい仕上がり、コントラストが低すぎる仕上がりになった場合

Step1|温度をチェックします

現像時の温度は「フィルムの現像温度:14-28℃」で保って下さい。極端な寒さで放置した場合、コントラストが低く白っぽい写真になりますので、ジャケット等のポケットに写真を入れ、体温で暖めて下さい(暖めすぎると温度が高すぎるため、よりコントラストの強い写真に仕上がりになりますのでご注意ください)

Step2|遮光をチェックします

遮光は大切!

撮影後は、出てきたフィルムをすぐにひっくり返すなど、フィルムの現像面を覆い保護して下さい。そのまま、放置したり、光(特に太陽光は注意が必要)をあてすぎると、より白く、コントラストも低くなりすぎてしまいます。

Step3|明暗コントロールを調整してみる

明暗コントロールの位置を「ホワイト50%」「ブラック50%」になっているか確認してください。明暗コントロールをホワイト側に回し過ぎると、より白っぽい写真に仕上がります。明暗コントロールは、カメラで個体差があり、微妙な設定の違いでも仕上がりにかなりの差があらわれます。設定を変えても改善しない場合は、フィルムの不良や、露出を設定する部分の故障が考えられますので、弊社までご相談ください。

Tips|赤っぽい仕上がり、コントラストが高すぎる仕上がりになった場合

Step1|温度をチェックします

現像時の温度は「フィルムの現像温度:14-28℃」で保って下さい。極端な暑さ(25℃以上)で放置した場合、コントラストが高すぎる仕上がりになったり、やや赤く、黄ばんだ色合いに変化します。

Step2|フィルムとカメラの感度をチェックします

思い通りの写真に仕上げたい場合、対応機種のフィルムを使用するのが最も良い方法です。高感度フィルムを使用するカメラで「低感度フィルム」を使用すると、暗すぎる写真に仕上がります。SX-70でも「600電子改造」で高感度タイプのカメラに改造してあるものがあります。

Step3|明暗コントロールを調整してみる

明暗コントロールの位置を「ホワイト50%」「ブラック50%」になっているか確認してください。明暗コントロールをブラック側に回し過ぎると、暗い写真(またはコントラストが高い写真)に仕上がります。明暗コントロールは、カメラで個体差があり、微妙な設定の違いでも仕上がりにかなりの差があらわれます。設定を変えても改善しない場合は、フィルムの不良や、露出を設定する部分の故障が考えられますので、弊社までご相談ください。